【SAP】自動支払プロセスについて徹底解説!

【SAP】自動支払プロセスについて徹底解説!

仕入先に購入代金の支払いをするとき、大量に発注していたら、支払い処理をマニュアルでやっていると、大変な作業量になります。

SAPでは、仕入先に自動で支払いをする、自動支払プログラムが用意されています。

自動支払プログラムは、国内・国外の仕入先問わず対応でき、指定した時間にプログラムの実行をすることができます。

 

この記事では、自動支払をするための設定方法・プロセスの流れについて解説していきます。

自動支払プログラムの設定方法(T-code:FBZP)

自動支払プログラムは、T-code:FBZP もしくはT-code:SPROから設定していきます。

 

T-code:FBZP では、以下の6つの設定をしていきます。

  1. 全会社コード
  2. 支払会社コード
  3. 国別支払方法
  4. 会社コード別支払方法
  5. 銀行選択
  6. 取引銀行

※T-code:FBZP の画面を開くと、上の6つのメニューボタンが表示されるので、上から1つずつクリックし、設定していきます。

 

全会社コード

「全会社コード」をクリックすると、SAP上で設定してある会社コード一覧が出てきます。

ここで自動支払を設定する会社コードをダブルクリックします。

 

制御データの「送信会社コード」と「支払会社コード」に、自社の会社コードを入力します。

普通は、ここはどちらも同じ会社コードを入力します。

 

  • 送信会社コードは、仕入先からモノを出荷した会社
  • 支払会社コード、お金を支払う会社

です。

そのため、例えば、送信会社コードは”大阪支社”なんだけど、支払いは”東京本社”がします、という場合は、異なる会社コードを入力します。

 

現金割引・支払許容日数・支払特殊仕訳など、その他に設定が必要な項目は、値を入力していきます。

 

支払会社コード

「支払会社コード」をクリックすると、SAP上で設定してある会社コード一覧が出てきます。

「全会社コード」と同じく、自動支払を設定する会社コードをダブルクリックします。

 

ここでは「最低支払金額」を入力します。

例えば、”10,000円” と入力しておけば、支払金額が10,000円以下の伝票は、自動支払プログラムから除外されるようになります。

 

支払通知書やEDIの処理など、その他に設定が必要な項目は、値を入力していきます。

 

国別支払方法

「国別支払方法」をクリックすると、国ごとにすでに初期設定されている支払方法の一覧が表示されます。

新規で国別の支払方法を登録するには、「新規エントリ」をクリックします。

 

ここでは「出金」のラジオボタンを選択し、「支払方法」を選択します。

自動支払なので、”銀行振込”を選択するケースが多いです。

 

その他に、会計伝票タイプや取引通貨、マスタレコード要件、印刷プログラムなど、必要な設定項目に値を入れていきます。

 

会社コード別支払方法

「会社コード別支払方法」をクリックすると、会社コードごとに設定されている支払方法の一覧が表示されます。

ここでは、会社コードごとに「最低支払金額」と「最高支払金額」を指定し、自動支払プログラムの対象とする伝票金額を設定します。

 

国外への支払・外貨対応・グルーピングオプション・銀行選択の最適化、支払媒体フォーマット(ファイル、IDoc、XML)など、その他に設定が必要な項目があれば、設定していきます。

 

銀行選択

「銀行選択」では、自動支払をする会社コードをクリックした後に、順序をクリックします。

ここでは支払元の銀行、支払方法、通貨、優先順位を設定します。

 

取引銀行

「取引銀行」は、すでに設定されていれば、設定は不要です。

 

これで自動支払プログラムを実行するための設定が完了です。

それでは、自動支払プロセスについて解説していきます。

 

自動支払プロセス(T-code:F110)

自動支払プロセスは、4つのステップがあります。

  1. パラメータ設定
  2. 自動支払提案
  3. 自動支払転記
  4. 印刷計画

 

プロセスのイメージは、こんな感じです。

自動支払プロセスイメージ1

自動支払の前には、MM(調達)の請求書照合や、マニュアルで登録した会計伝票から始まります。

ここは通常の債務プロセスと変わりありません。

通常の債務プロセスの”消込転記”(例えば、現金を出金して買掛金を消し込む)が、自動支払プログラムに変わります。

 

自動支払処理後に、処理結果を銀行にデータ連携し、仕入先への出金をしてもらいます。

 

それでは、自動支払プロセスの4つのステップを1つ1つ解説していきます。

自動支払プログラムは、すべてT-code:F110 で実施されます。

 

パラメータ設定

パラメータ設定では、自動支払をするために、以下のパラメータを指定していきます。

タブ 項目名 入力値
ヘッダ 実行日 支払いをする日付
認識名 自動支払を識別するためのID(いつ・どこむけなど、IDから識別できるように運用を決めておくとベター)
パラメータ 転記日 支払処理をする みなし日
支払方法 銀行振込など
仕入先 支払いをする仕入先
自由選択 フィルタリングをかける項目に値を指定
追加ログ 自動支払プログラムで出力が必要なログ項目にチェック

パラメータ入力ができれば、保存ボタンをクリックします。

 

自動支払提案

パラメータを入力できれば、T-code:F110 の「提案」ボタンをクリックします。

クリックすると

  • 即時実行
  • スケジューリング

の2タイプを選べます。

 

即時実行にすると、即提案が出てきますし、スケジューリングすると指定した日時に提案処理が行われます。

例えば、今日までの未支払の伝票をすべて含めたい場合は、本日の24時に設定したりします。

 

提案処理を実行すると、画面上でステータスの確認ができます。

画面左上の”ステータス”ボタンをクリックすると、画面がリフレッシュされて最新のステータス状態が見れます。

 

提案処理が完了すれば、ステータスが緑になるので、”提案照会”ボタンをクリックします。

クリックすると、仕入先に自動支払する金額が、仕入先単位で一覧で出てきます。

仕入先をクリックすると、明細が一覧で出てきます。

 

この段階では、まだ提案 というだけなので、支払転記は行われません。

 

自動支払転記

自動支払提案を確認し、問題なければ、「支払実行」ボタンをクリックします。

提案時と同様に、

  • 即時実行
  • スケジューリング

の2タイプを選べます。

 

実行をすると、提案と同様に画面でステータスを確認できます。

ステータスが緑になれば完了です。

 

今回は、支払転記なので、以下のような仕訳の会計伝票が登録されます。

買掛金/銀行仮勘定

※銀行仮勘定とは、実際にまだ銀行からは出金されていないため、”仮勘定”という形で仕訳を登録します。

 

実際にどのような会計伝票・仕訳が登録されたかは、”支払照会”ボタンから一覧で見れます。

 

印刷計画

印刷計画とは、銀行に自動支払情報をデータ連携するためのデータファイルを出力する機能です。

”印刷計画”ボタンをクリックし、即時実行 or スケジューリングで指定します。

 

ファイルを出力したのちに、データファイルを銀行にEDIなどで連携します。

銀行に連携すると、銀行側で仕入先にお金の支払いをしてくれます。

 

SAP上は、印刷計画を銀行からの出金とみなし、このような仕訳の会計伝票を計上します。

銀行仮勘定/預金

このタイミングで、先ほど計上した銀行仮勘定を消し込みます。

 

まとめ:自動支払には前提設定と4つのプロセスステップがある

自動支払をするためには、

T-code:FBZP で前提設定をしたのち、

T-code:F110 で自動支払処理をしていきます。

 

どこの企業でもマニュアルで支払処理をするのは大変なので、自動支払プログラムを使用します。

前提設定・パラメータ入力では、さまざまな制御ができるので、ユーザの要件に合うような設定を検討できるようにしておきましょう。

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