【SAP】手形入金プロセスについて徹底解説!

【SAP】手形入金プロセスについて徹底解説!

手形とは、得意先から出される「いつまでにお金を支払いますよ」という証明書みたいなものです。

手形入金では、得意先から振り出された手形をもとに、会計伝票を登録します。

 

手形を使った取引はどの企業でもあるプロセスです。

この記事では、手形入金をするための設定方法・プロセスの流れについて解説していきます。

手形とは

そもそも手形とは、どういうものか簡単におさらいしておきましょう。

企業でよく使われる手形には、「約束手形」と「為替手形」の大きく2種類があります。

 

一般的な請求では、請求書に書かれている期日とおりにお金の支払いをしてもらいます。

通常の請求フロー

 

しかし、手形は得意先が請求日を延ばしたいときに、お金の代わりに手形を振り出して、手形に書かれた日付までにお金が振り込まれるような仕組みです。

手形のフロー

 

約束手形

約束手形は、取引銀行を間に挟んで、お金のやり取りをします。

約束手形フロー

自社視点で見ると、

  • ②得意先から約束手形を受け取る
  • ③支払期日になったら、銀行に手形を呈示する

の2プロセスです。

 

為替手形

為替手形は、自社・得意先に関係する第三社を間に挟んで、お金のやり取りをします。

為替手形フロー

自社視点で見ると、

  • ②得意先から約束手形を受け取る
  • ③支払期日になったら、銀行に手形を呈示する

の2プロセスです。

約束手形と同じですね。

 

それではSAPで手形入金処理をするために、どのような事前設定が必要か解説していきます。

 

手形入金処理するための事前設定

前払金プロセスをするための前提設定は、3ステップあります。

  1. 手形入金用のG/L勘定コードの登録
  2. 手形入金用のG/L勘定コードと統制勘定コードのリンク
  3. 銀行手形勘定コードの設定

 

それでは1つずつ、設定内容について解説していきます。

 

手形入金用のG/L勘定コードの登録(T-code:FS00)

まずは手形入金用の「G/L勘定コード」を事前に設定する必要があります。

 

G/L勘定コードは、T-code:FS00 から登録します。

「資産」を指定し、テキストを「手形入金」などの分かりやすいテキストにしておきます。

 

手形入金用のG/L勘定コードと統制勘定コードのリンク(T-code:OBYN)

続いて、先ほど登録した手形入金用の「G/L勘定コード」を「統制勘定コード」に関連付けるリンク設定をしていきます。

 

T-code:OBYN もしくはSPROから設定をしていきます。

設定方法
  1. 最初の画面で、特別仕訳コード:W(手形入金)の行をダブルクリックします
  2. ポップアップ画面が出てくるので、関連する勘定コード表を入力します
  3. 最後に、リンクさせる「統制勘定コード」と「手形入金用G/L勘定コード」を入力していきます

③の「統制勘定コード」には、通常の支払いで使用する勘定を入力します。

 

銀行手形勘定コードの設定(T-code:OBYK)

ここでいう銀行手形勘定は、手形取立をした際に、負債側に計上する勘定の設定をします。

 

T-code:OBYK もしくはSPROから設定をしていきます。

設定方法
  1. 新規エントリをクリック
  2. 割引を選択
  3. 特殊仕訳コード:W(手形入金)を入力
  4. 得意先代替統制勘定を指定
  5. 銀行手形勘定を入力

 

手形入金プロセス

手形入金プロセスは、以下の3つのプロセスの流れです。

手形入金の3つのプロセス
  • 手形受取(T-code:F-36)
  • 手形呈示(T-code:FBWE)
  • 手形入金(T-code:S_ALR_87012211)
手形入金フロー

 

プロセスフローにすると、こんな感じです。

手形入金プロセスフロー

それでは1つずつ解説していきます。

 

手形受取(T-code:F-36)

請求後、得意先から手形が届けば、T-code:F-36(手形受取)で会計伝票を計上します。

画面では以下の項目を入力し、保存します。

  • 伝票日付
  • 転記日付
  • 会社コード
  • 通貨
  • 得意先
  • 特殊仕訳コード:W
  • 金額
  • 支払期日

 

保存すると、以下のような仕訳の会計伝票が登録されます。

手形受取

受取手形(10,000円)/売掛金(10,000円)

手形受取により、売掛金が消し込まれ、受取手形勘定が計上されます。

 

手形呈示(T-code:FBWE)

手形呈示は、支払期日がくれば、取引銀行に入金依頼をします。

銀行に手形を呈示後、T-code:FBWE(手形呈示)を実行します。

 

T-code:FBWE(手形呈示)では、以下のような仕訳の会計伝票が登録されます。

手形呈示

銀行手形取立勘定(10,000円)/受取手形偶発債務(10,000円)

 

手形入金(T-code:S_ALR_87012211)

手形呈示後、銀行からの入金を確認できれば、T-code:S_ALR_87012211(手形入金)を実行します。

 

T-code:S_ALR_87012211(手形入金)では、以下のような仕訳の会計伝票が登録されます。

手形入金

受取手形偶発債務(10,000円)/受取手形(10,000円)

預金(10,000円)/銀行手形取立勘定(10,000円)

受取手形と受取手形偶発債務で消込み、銀行手形取立勘定が消し込まれ、預金が計上されます。

 

手形一覧レポート(S_ALR_87012209)

手形一覧は、T-code:S_ALR_87012209 で参照できます。

 

まとめ:手形入金には前提設定と3つのプロセスステップがある

手形入金するためには、以下の3つの設定をします。

  1. 手形入金用のG/L勘定コードの登録(T-code:FS00)
  2. 手形入金用のG/L勘定コードと統制勘定コードのリンク(T-code:OBYN)
  3. 銀行手形勘定コードの設定(T-code:OBYK)

 

そして請求処理後、手形入金のプロセスは3つあります。

手形入金の3つのプロセス
  • 手形受取(T-code:F-36)
  • 手形呈示(T-code:FBWE)
  • 手形入金(T-code:S_ALR_87012211)

 

まだまだ手形による取引はあるので、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。

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TK
製造業界、素材産業にて、SAP ERPの導入・保守を経験。会社の情報システム部門→外資系コンサル会社→育休→独立(フリーランス)。 SAP導入プロジェクトの仕事をする傍ら、SAPに関する情報をブログで発信。