停滞在庫の評価減【古くなったモノの価値を下げる】

停滞在庫の評価減とは、IFRS(International Financial Reporting Standards)の基準に則って、ある一定期間を過ぎてしまった在庫の価格を下げることです。

 

重要なポイントは3つ

  1. 停滞在庫管理をする品目は、ロット管理をする
  2. ロット単位で入庫日のデータを持つ
  3. ロット単位で在庫評価額を持つ

 

1. 停滞在庫管理をする品目は、ロット管理する

停滞在庫管理をするモノは、品目×ロット単位で管理する必要があります。

品目単位のみだと、この品目A: 200コはいつ入ってきたものか、こっちの品目A: 100コはいつ入ってきたものか分かりません。

品目単位だと、会社内にある、品目Aすべての数量をまとめて管理することになります。

そのため、品目より細かく管理できる、ロット単位で管理をする必要があるのです。

 

 

2. ロット単位で入庫日のデータを持つ

ロットに入庫した日付を持つ必要があります。

ロットの入庫を基点に、何日たったら停滞在庫となる。

という計算をします。

 

入庫日とは、

原材料の場合、サプライヤーからモノが届いて、倉庫に入庫した日です。

中間品・半製品の場合、内製で生産した日が入庫した日となります。

 

3. ロット単位で在庫評価額を持つ

通常、品目単位で標準原価(=在庫評価額)を持たせます。

ただし、停滞在庫の評価減管理をする場合、ロット単位で在庫評価額を持たせる必要があります。

 

停滞在庫の評価減管理をするときの注意点

正確に停滞在庫を把握するには、以下2つのことをする必要があります。

  1. 現場担当者に、モノが入庫した日を正確にシステムに入力
  2. どのロットのモノを払い出したか、正確にシステムに入力

 

つまり、いつ入ってきたか、いつどのロットを使ったか、の2点をシステムに入力する必要があります。

特に、使ったときは、古いものから先入先出で自動でシステムで管理している場合もあるので、現場担当者にどのロットを使ったか、システムに入れられるような仕様にする必要があります。

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製造業界、素材産業にて、SAP ERPの導入・保守を経験。会社の情報システム部門→外資系コンサル会社→育休→独立(フリーランス)。 SAP導入プロジェクトの仕事をする傍ら、SAPに関する情報をブログで発信。