ユーザにITを理解してもらえるためのPowerPointの作り方

「要件定義のときに、ユーザと認識のズレがある」

「ユーザがITを理解してないから無理難題を言われる」

ユーザに、あなたが伝えたいことが伝わらないって経験ありませんか?

 

ぼくが情報子会社にいたころは、言いたいことが伝わらず、結局『ユーザにボタン1つで楽にできたらなぁ~』 とか言われました。

できるわけないじゃん!!

とか面と向かって言えないですよね。。。笑

結局は、こちらが伝えたいことが、しっかりと伝わっていないってことです。

 

ユーザとの間に、ITへの理解のギャップがあると、システム導入もうまくいきません。

そこで使うのが、パワーポイントをつかった図と絵なんです!

口で伝えても、イメージのズレが生じてしまい、空中戦になってしまいます。

ぼくはよく、概要設計の前段階で、パワーポイントを使って、システムの利用イメージをユーザと認識合わせをします。

イメージ合わせをすることで、同じレベルの認識でプロジェクトを進めて行くことができます。

この記事では、外資系ITコンサルで培った、『ユーザに理解してもらえる資料の作り方』をお伝えします。

パワーポイントの構成

パワーポイントの構成は、こうやったほうがいい! と会社で教えてもらったことはありますか?

伝わりやすいパワーポイントの構成って実はあるんです!!

それがこちら。 すべてのページでこちらの構成を使ってください。

①タイトル

ページのタイトルです。

ページに適したタイトルをつけましょう。

②メッセージライン

パワーポイント,の構成で一番重要なポイントです。

このページで一番伝えたいメッセージを書きます。

各ページのメッセージラインだけを順番に読んでいっただけでも、資料の内容がわかるようなメッセージを書きましょう。

基本的には2行くらいに簡潔にまとめたいです。(③図や絵を使った説明のスペースがなくなるので)

けれど、2行に収まらないときには、3,4行になっても構いません。一番重要なポイントなので、読み手にしっかりと伝えたいポイントを伝えられる内容にしましょう。

③図や絵を使った説明

次の章で説明しますが、図や絵を使って、伝えたい内容を説明しましょう。

メッセージラインの内容を補足するように、視覚的に伝えたり、メッセージラインの補足を伝えるのが目的です。

④最終メッセージライン(あれば)

②のメッセージラインで、ページの伝えたい内容は書くのですが、ページ下段にも締めとしてメッセージを載せるべきであれば、記載します。

あくまで、『あれば』、ですので、なくてもいいです。

図と絵を使って3秒で理解させよう

文字ばかりの資料って読む気がなくなりませんか?

伝えたいことがいっぱいあるのは分かります。

けれど伝わらなければ意味がありません。

そこで重要なのが、図と絵なんです。

図と絵を使うときのポイントは3点あります。

  1. 口頭での説明順に合うように作る
  2. 図と絵に意味を持たせる
  3. 文字で捕捉説明を加える

では、1つずつ解説していきますね。

1.口頭での説明順に合うように作る

説明しやすいように付け加えるのが図と絵の本来の目的です。

なので、口で説明がしやすいように、図や絵を配置しましょう。

ほとんどが上から下、または左から右という流れで読んでいきますが、図や絵で説明しようとすると、逆の流れになってしまうこともあります。

並び順が逆になってしまうときは、読む側にも分かるように、番号をふってあげましょう。

2.図と絵に意味を持たせる

図であれば、1つ1つの図形に意味があります。

会社共通などで、図形の意味が伝わる場合はいいのですが、あなたが図形に独自で意味を持たせた場合は、凡例を付けたり、口頭で補足しましょう。

後から読む人のことを考えると、凡例を付けてあげるのが親切ですね。

 

絵であれば、パッと見て、何を表しているのか分かるような絵を使いましょう

例えば、このようなヒトのアイコンを入れる場合は、どの人が何の役割を担っているのか、パっと見で分かりますよね。

パッと見で分かるアイコンをインターネットから無料のものを探して、貼り付けましょう。

ぼくは探してきたアイコンをExcelに貼り付けてまとめています。まとめていれば、いつでも使いまわせます。

3.文字で捕捉説明を加える

図や絵で伝わりきらないところは、文字で補足説明を加えましょう。

上の図のように、吹き出しを使うのが効果的です。

補足を加えておくことにより、口頭で説明するときも、伝え漏れを防ぐ効果もあります。

色使いで統一感を出そう

配色のポイント

いろんな色を使いすぎると、見る側は疲れます。

基本的には3色までにしましょう。

3色の配色は何でもいいという訳ではありません。

人には見やすい配色というものがあります。

私はこの「配色パターン見本40選」というサイトを参考にパワーポイントのカラーパレットに配色を設定しています。

 

図形と文字の色

図形と文字の色の組合せは大きく2パターンに分けられます。

パターン1

背景色:濃い色

文字色:白色

強調したい部分に使えます。

パターン2

背景色:薄い色

文字色:黒色 or 灰色

捕捉や、パターン1より強調しない部分に使います。

 

ちょっとした工夫で見てもらえる資料へ

図の位置をそろえよう

パワーポイントを使い慣れていない人の資料を見ると、若干、図がズレていることってないですか?

図を揃えるのは、揃える図形を選択した状態で、「書式」→「配置」→「○○揃え」でできます。

 

ちょっとしたことですが、全体的にすっきりします。

読む人が、あれ?ちょっとずれてる?? となると、資料の内容よりも、図形のズレに目がいってしまいます。

ささいなことで資料の内容をきっちり見てくれないのは、もったいないです。

文字を強調しよう

資料に書く文章は、みんな黒字で書きがちです。

一昔前から、Wordを使って文字だけで報告書などの資料を作っていたなごりです。

黒字だけで書かないといけない。 というルールはありません。

黒字だけだと、資料を見る側は飽きてしまいます。

強調したいポイントは太字にしたり、紺いろのような控えめな色を使いましょう。

控えめな色を使う理由は、赤色のような強い色ばかりだと、見る側は疲れるからです。

凡例をつけよう

凡例とは、資料で使っている記号の意味を伝えることです。

凡例を付けないと、見る人によって、解釈が変わってしまう可能性があります。

会議中に口頭で細くすればいいかもしれませんが、会議に参加していない人が読む可能性もあるので、凡例をつけておくことに越したことはありません。

 

例えば、こんな表があったとします。 あなたは△が何を意味するかわかりますか?

 

・・・・・・・・

 

分からないですよね。。。

△はたま~に必要なのかな? 頭の片隅に入れておけばいいかな? くらいにしか思わないですよね。

 

読み手によって解釈がちがってしまうことを避けるために、凡例をつけましょう。

凡例をつけることにより、△は「月1回必要」、〇は「リアルタイムで必要」ということが分かりましたね。

さいごに

現場のユーザにITを伝えるためには、パワーポイントでの資料作りを必ずしなければなりません。

今回お伝えしたポイントを1つでも取り込んでみて、ユーザに理解してもらえる資料をつくりましょう。

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TK
製造業界、素材産業にて、SAP ERPの導入・保守を経験。会社の情報システム部門→外資系コンサル会社→育休→独立(フリーランス)。 SAP導入プロジェクトの仕事をする傍ら、SAPに関する情報をブログで発信。