MPS・MRPは、品目マスタのパラメータ設定によって、動きが決まります。
つまり、品目マスタの設定について理解することで、MPS・MRPのコントロールが可能なわけです。
この記事では、品目マスタのパラメータ項目・設定値について解説します。
MPS・MRPの概要については、こちらの記事で解説しているので、まだ読んでいない方はまずはこちらを読んでみてください。
品目マスタ
品目マスタでは、MRPビューにてMPS・MRPの設定値を入れていきます。
MRP1ビュー
MRP方式
MRPの実行タイプについて設定します。
| 項目 | 設定値 | 意味 |
| MRPタイプ | PD | MRP実行 |
| V1 | 発注点管理 | |
| ND | MRP実行なし | |
| 発注点 | (在庫数量) | 発注点となる在庫数量 |
| 計画タイムフェンス | (日付) | 一度登録された計画手配を、どの将来日付までの計画手配を確定情報とするかの日付情報 |
ロットサイズ
製造・調達の数量のコントロールをする設定値をセットします。
| 項目 | 設定値 | 意味 |
| ロットまとめ方式 | EX | 任意のロットサイズ |
| FX | 固定数量のロットサイズ | |
| 最小ロットサイズ | (ロット数量) | 最低限必要な数量 |
| 最大ロットサイズ | (ロット数量) | ロットの最大値 |
| 固定ロットサイズ | (ロット数量) | ロットまとめ方式:FXの場合の固定数量 |
| 丸め数量 | (ロット数量) | いくらずつの数量とするか設定
例えば、製造設備の制約で5ずつしか生産できない場合は、「5」と設定。 この場合、ロット数量は5の倍数の、5、10、15、、、と丸められる。 購買の場合、必要な数量が8だった場合、丸められて、数量10の発注となる。 |
MRP2ビュー
調達
品目を製造 or 調達 の制御をします。
| 項目 | 設定値 | 意味 |
| 調達タイプ | E | 内製(製造指図で入庫処理) |
| F | 外部購買(購買発注で入庫処理) | |
| X | 両方 | |
| 特殊調達タイプ | 30 | 外注(外注へ発注となる) |
| 40 | 在庫転送(他プラントへ在庫転送オーダーを登録となる) |
納入日程計画
品目の製造 or 調達 にかかる日数を設定します。
| 項目 | 設定値 | 意味 |
| 内製日数 | (日数) | 製造にかかる日数を設定 |
| 納入予定日数 | (日数) | 発注から入庫までにかかる日数を設定 |
| 入庫処理日数 | (日数) | 製造完成 or 発注納入から入庫処理でかかる日数を設定 |
MRP3ビュー
計画
生産方式や計画独立所要量・受注数量(計画数量)の消費の方針を決めます。
| 項目 | 設定値 | 生産方式 | 意味 |
| 方針グループ | 10(見込生産) | 見込生産 |
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| 30(ロット生産) |
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| 40(最終組立ありの計画) |
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| 20(受注生産) | 受注生産 |
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| 50(最終組立なしの計画) |
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サマリ
MPS・MRPを実行するための設定値について解説しました。
MPS・MRPは、この品目マスタの設定値がすべてになるので、各項目の意味合いを理解し、ユーザと設定値を検討していく必要があります。







