以前、私はKindle本の出版をしました。
※Kindle本の出版方法については、こちらの記事で解説してます。
Kindle本だけでも多くの方に読んでいただき、副業としても月5万円ほど入ってくるようになってきました。
これ、紙本も作ったら販路広がって、収入倍になるんじゃない!?
と思って紙本を作り始めましたが、紙本を作ってみて分かったことは、Kindleとは違い、
- 見開きできれいに見える構成にしなければならない
- ページ数を偶数に収めないといけない
- カラーページは単価が高いので、できるだけグレースケールの図を使った方がよい
ということが分かりました。
正直、めんどくさいです。
Kindle本を作って、あー完成したー これ紙本にできるかなー なんて思ってましたが、全くそのまま使えるなんてありませんでした。
そんな私がなぜ紙本を頑張って作って出版しようと思ったのか、
なぜKindle本だけじゃダメだったのか
紙本を出版するまでのステップは何があるのか
ということを、この記事では解説していきます。
Kindle本の出版方法の記事を読んでいただいた方の中にも、紙本を出版したい! と思う方はいらっしゃると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
紙本を出版しようと思ったワケ
まずは紙本を出版しようと思ったワケをお話ししていきます。
Kindle本だけでも十分なのですが、なぜ紙本を出版しようと思ったか。
理由は2つあります。
- 多くの人に読んでいただきたかった
- Kindle本だけだと素人に思われる
①はシンプルに多くの人に「SAPの教科書」を読んでいただきたかったからです。
電子書籍を使う方が増えてきたとはいえ、まだまだ紙本で読みたいという方は多いです。
そんな紙本派の方にも読んでいただきたいので、紙本出版を決めました。
②はKindle本だけだと素人に見られるからです。
なぜ素人に見られるか?
それはKindle本の出版は、Wordで文字が書ける人であれば、誰でも簡単に出版できるからです。
このKindle本、素人が書いたな、と見る人が見たら分かりますし、こんなレベルの本が出版されてるの!? という本がKindle Unlimited では多くなってきています。
実際にKindle Unlimited に登録されて日々Kindle本を読んでいる方は、うすうす勘づいている人もいるかと思います。
「多くの人に読んでいただきたかった」、「ド素人に見られたくなかった」という気持ちから紙本の出版を決意しました。
紙本の出版パターン
紙本の出版といっても、2つのパターンがあります。
- 一般的な出版
- POD出版
①一般的な出版とは、出版社を通して本の出版をすることです。
例えば、KADOKAWAやダイヤモンド社といった出版社を通して本の出版をします。
ちなみに私はこちらのパターンです。(出版までにこぎ着けた方法は後ほどお話しします)
もう1つが②POD出版です。
POD とは、プリントオンデマンドのことで、すでにある原稿を印刷して製本して出版する方法です。
実際にお手軽なのは、こちらのPOD出版です。
Kindle本として出版した原稿のWordをPDFにし、PODサービスをしている出版社に送付するだけです。
POD出版の方法
私は初め、POD出版をしようと思っており、こちらもいろいろ調べたので、どうやって出版するのか、メリット・デメリットは何なのかをお話ししていきます。
POD出版の仕組み
POD出版とは、あなたのPDFの原稿を注文が入り次第、製本し、買ってくれた方に出荷までしてくれるサービスのことです。
あなたはPDFをPOD出版社に渡すだけで、あとはAmazonで紙本の注文が入るとPOD出版社が勝手に製本して、出荷までしてくれます。
そして、印税が月々入ってくる という仕組みです。
初期費用も不要なので、安心して始められます。
POD出版社の選び方
「POD出版」とネットで検索すると、数多くのPOD出版社が出てきます。
私も初めは、どの出版社がいいのか分かりませんでした。
Amazonのホームページに行くと、Amazonが推奨してくれている8つのPOD出版社があります。
迷った方は、こちらの8つの出版社から選ぶとよいかと思います。
ちなみに私は8社すべてに問合せをしました。
問合せの結果がこちらです。
| 出版社名 | 出版可否 | 値段 | 備考 |
| インプレスR&D | 〇 | 2,250 | |
| 学研プラス | × | – | 個人と取引なし |
| クリーク・アンド・リバー社 | 連絡なし | ||
| ゴマブックス | 連絡なし | ||
| 日本図書館事業協会 | 〇 | 1,909 | |
| メディアドゥ PUDRID事業部 | 〇 | 1,856 | |
| モバイルブック・ジェーピー | × | – | 個人との取引なし |
| ワイズネット | × | – | 個人と取引なし |
8社の内、返信があったのが6社です。
そのうち3社は出版可能、3社は個人との取引はしておらず法人様との取引のみ とのことでした。
値段は、総ページ数・カラーページ数 で決まります。
私の「SAPの教科書」は、総ページ数:212、カラーページ数:99 でした。
POD出版をされる方は、8社すべて問合せるのは、面倒なので、黄色塗つぶししている3社(インプレスR&D、日本図書館事業協会、メディアドゥ PUDRID事業部)に問合せてみると良いかと思います。
POD出版のメリット・デメリット
POD出版のメリットは何といっても手軽さです。
PDFさえあればAmazonで紙本を販売できるので、すでにKindle本を出版されている場合は、紙本用に体裁を整えるだけで販売できます。
デメリットは2点あります。
1つは、Amazonなどのネットショッピングでしか販売できないことです。
本屋での販売はできないので、販路が限られます。
もう1つは販売価格が高くなることです。
POD出版は受注生産なので、注文が入り次第、製本します。
そのため大量生産し、コストを抑えることができないので、1冊当たりの価格が高くなってしまいます。
実際に私の本は、212ページなのですが、2,000円前後の価格になってしまいます。
最近の本を見ていると、200ページくらいであれば、1,500円前後が相場な感じがします。
一般的な出版社を通す方法
続いて一般的な出版社を通す方法のお話しをしていきます。
出版パターン
方法は2パターンあります。
- 出版社からお声をかけてもらう
- こちらから企画を持ち込む
①は、出版社の方がSNSやブログをチェックし、本にできそうなものがあれば、直接お声がかかります。
私は②のパターンです。
Kindle本を出版後、これは出版社を介してでも売れる! と確信を持てたので、企画を持ち込むことにしました。
パターン②の場合、2つのステップで企画を持ち込みます。
- 企画を持ち込む出版社の選定
- 提案メールの送信
まず①の企画を持ち込む出版社の選定についてです。
世の中には数多くの出版社がありますが、出版社にも特徴があり、それぞれが得意とする分野があります。
例えば、集英社であればマンガが得意ですし、KADOKAWAであればビジネス本が得意です。
私はシステム本が得意な出版社をネットで調査し、企画を持ち込みました。
私が調べた中で、システム本が得意な出版社は、こちらの9社です。
- 技術評論社
- BNN
- 秀和システム
- 翔泳社
- ナツメ社
- オーム社
- 毎日コミュニケーションズ
- ソシム
- オライリージャパン
私の場合は、この中から3社に企画を持ち込みました。
ただ実際に返信があったのは、1社のみでした。(残り2社は返答がありませんでした。)
そのため、この1社と調整をし、出版の準備を進めている段階です。
企画を持ち込む方法は、出版社のホームページのお問合せから、本を出版したいこと、Kindle本での実績、ターゲット読者などを書き、送信しました。
3日後に担当者の方から、メールで返信がありました。
担当者とのやり取りでは、
- メインターゲット・サブターゲットとする読者
- 本の特徴
- 競合との差別化ポイント
- 本の仕様(サイズ、ページ数、印刷の色数、価格)
- 著者の経歴
といったことを聞かれ、これを元に担当の方が企画書を作り、出版社内で企画を通すという流れでした。
企画はとおり、2021年夏に向けて、本を出版していく段取りとなりました。
本を出版するまでの流れ
出版社で企画が通ったのち、本を出版するまでは、以下の流れで進みます。
- 原稿の追加修正
- 脱稿
- 原稿整理
- 作図
- 初校作成・校正
- 再校
- 入稿
- 製本
- 発売
オレンジ太字にしたタスクが、著者でするタスクです。
初校校正・再校については、著者のみならず、出版社でもチェックが入ります。
企画が通ってから、発売までは3カ月ほどかかります。
一般的な出版社のメリット・デメリット
一般的な出版社を通すメリットは、3点あります。
- 販路がネット・全国書店と広い
- 販売価格を抑えられる
- プロのアドバイスをもらえ、校正もしてもらえる
一般的な出版社を通す場合、POD出版と異なり、全国の書店でも発売されます。
量産もされるので、その分、価格も抑えられます。
また、出版に際し、こんな内容も追加してほしい、こんな図表もあった方が良い、というプロ目線のアドバイスももらえ、より充実した内容に仕上げられます。
校正もしてもらえるので、誤字脱字や見栄えなどのチェックを複数人でできるので、品質も担保できます。
一方でデメリットは、印税が少なくなることです。
PODの場合、Kindle本が70%、紙本が10~30%です。(紙本はPOD出版社によって印税率が異なります)
一般的な出版社の場合は、Kindle本も紙本も10%です。
ここは交渉の余地があるのかもしれませんが、ネットで調べると10%が相場とのことなので、初心者ということもあり、私は交渉しませんでした。
また、Kindle本も10%と手取りが少なくなります。
Kindle Unlimited は出版社により、Amazonとの契約の関係で、使える・使えないが決まっているみたいで、私とやり取りしている出版社はKindle Unlimited が使えません。
Kindle本の価格は、紙本価格の90%となります。(紙本が1,000円なら、Kindleは900円)
また、AmazonのセールでKindle本が安く販売されても、印税は本体価格の10%が入ってくるとのことです。
一般的な出版社は、販路が広がり、価格を抑えられるので、多くの方に購入いただけるチャンスが広がる一方で、Kindle本の70%印税がなくなるのが特徴です。
一般的な出版社から出版するのって初期費用はいるの?
私が懸念していたのは、初期費用がいるのか? ということです。
ネットで調べると、自費出版は30万円前後する という情報を見たからです。
実際、自費出版と出版社を通して出版するのは違うみたいです。
(私が企画を持ち込んだので、これって自費出版? と思ってましたが、違ったみたいです。)
出版社を通す場合でも、初期費用は不要で、表紙作成・校正・製本などのコストは、すべて出版社持ち都のことです。
そのため、一般的な出版社の場合も、安心して出版できます。
まとめ
紙本出版により、販路が広がるので、収入が大きくなることは間違いありません。
また、Kindleだけ出版している本に比べ、信頼性が増します。
出版は、PODであれば誰でも気軽に出版ができるので、サクッと出版したい方はおすすめです。
PODの方が、Kindle本や紙本の印税が高くキープできるので、もしかしたら、こちらの方がトータル収益は大きくなるかもしれません。
一方で、一般的な出版社の場合は、販路が書店まで広がるので、多くの人に読んでもらえる機会が増えます。
印税率は低くなりますが、その分、数多く売れるので、長い目で見るとこちらの方が良いのかもしれません。
まだ私自身、紙本の販売までこぎ着けていませんが、素人でも情報収集すれば、紙本を出版できることができます。
すでにKindle本の出版方法の記事を読んでいただき、Kindle本の出版をやってみる方は、ぜひ紙本の出版にもチャレンジしてみてください。







