SAP QMモジュールの「自動使用決定」には2つのトランザクションコードがあります。
- QA10(自動使用決定トリガ)
- QA16(合格ロットの一括使用決定)
※QA19もありますが、プログラム自体はQA10と同じ
では実際にどう違うのでしょうか?
この記事ではQA10・QA16の違いについて解説していきます。
実行できる機能は同じ
結論を先に言うと、最終的に実行する「自動使用決定」の動きは同じです。
- 前提のコンフィグがされている。
- 品質検査レコードが入力されOKとなっている。
これらの条件が揃っていれば、QA10でもQA16でも自動使用決定ができます。
選択画面・実行パターンが異なる
それでは異なる点はどんなところでしょうか?
大きく異なるのは、
- 選択画面の項目
- 実行パターン
の2種類です。
選択画面の項目
選択画面の項目は、以下の通りです。
QA10 | QA16 |
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選択項目を見ると、QA16の方が細かい絞り込みができることが分かります。
実行パターン
実行パターンの違いは、以下の通りです。
QA10 | QA16 |
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基本的に自動使用決定は、バックグラウンドで日次など定期的に自動実行することが多いのです。
そのため、QA10でも、QA16でも対応可能です。
ただし、QA16の方がSAPGUI画面からユーザが自分自身でダイアログ・マニュアルで実行することもできるので、利便性ではQA16の方が上です。
(サマリ)QA16の方が使える幅は広い
選択項目、実行パターンから、QA16の方が使い勝手が良いことが分かります。
自動使用決定の条件はどちらも同じです。
選択条件はプラントのみで良い場合は、QA10でもいいですが、将来的に実行条件を細かくする可能性がある場合は、QA16を初めから使っておく方が無難です。
関連記事として、こちらで自動使用決定の手順について解説しています。
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