【SAPコンサル】キャリアパスモデルを徹底解説!

【SAPコンサル】キャリアパスモデルを徹底解説!

SAPコンサルってどういうキャリアパスを歩むのがベストなの?

若手のSAPコンサルにとって、どうキャリアパスを踏むべきか悩むことが一度はあると思います。

SAPは領域も広いし、周りに良いモデルケースの先輩がいない人も多いです。

SAPコンサルとしてのキャリアパスにはいくつかモデルパターンがあります。

この記事ではSAPコンサルのキャリアパスモデルを紹介していきます。

 

SAPモジュール一覧

SAPにはこれらのモジュールがあります。

新入社員や、中途で初めてSAPをする方は、これらモジュールのどれかからキャリアをスタートします。

(それぞれのモジュールの特徴を知りたい方は、モジュール一覧記事をどうぞ)

モジュール名 略称 英語名
財務会計 FI FInancial Accounting
管理会計 CO COntroling
販売管理 SD Sales and Distribution
調達/在庫管理 MM Material Management
生産計画/管理 PP Production Planning and Control
品質管理 QM Quality Management
プロジェクト管理 PS Project System
プラント保全 PM Plant Maintenance
人事管理 HR Human Resources
ベーシス Basis Basis

 

SAPコンサルのキャリアパスの考え方

PMや先輩を見ていると、1モジュールのみではなく、複数モジュールを知っている人が多いです。

では、次にどのモジュールにスキルを広げていくのか悩みます。

 

SAPコンサルのキャリアパスの考え方は、大きく2つです。

キャリアパスの考え方
  1. 関連モジュールのスキルを伸ばす
  2. New IT領域のスキルを伸ばす

※New ITとは、SAP社がSAP ERP(S/4HANA)以外に力を入れているシステムのことをこの記事では指します

 

①関連モジュールのスキルを伸ばす

例:FI(財務会計)を担当していたら、次はCO(管理会計)のスキルを伸ばす。

 

②New IT領域のスキルを伸ばす

例:FI(財務会計)を担当していたら、次はConcur(経費精算・経費管理システム)のスキルを伸ばす。

 

こちらがSAPモジュールを関連モジュール・New ITが一目で分かる図です。

SAPモジュール別キャリアパス

SAPのキャリアを始めるにあたって、どれかのモジュールをまずはスキルとして習得する という前提でこれからキャリアパスモデルについて解説していきます。

 

FIからのキャリアパス

FI(財務会計)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、4パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_FI

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール CO
  • FIの会計知識をそのまま活かせる
  • CO(原価管理)はSAP ERP導入のメインの目的になることが多い
  • 一番王道
2 関連モジュール SD
  • SD(販売管理)の売上・売掛金関連から、FIにつながる部分も多いので、とっつきやすい
  • SDのロジ領域までできる会計プレイヤーは数が少なく、人材価値も高い
3 関連モジュール MM
  • MM(購買管理)の買掛金関連から、FIにつながる部分も多いので、とっつきやすい
  • MMのロジ領域までできる会計プレイヤーは数が少なく、人材価値も高い
4 New IT Concur
  • Concurとは、経費計上・出張旅費計上システムで、SAPが買収し、SAPとコラボした導入事例が増えてきている
  • SAP ERP + Concur を知る人材は、めったにいないため、今後市場でも人材価値としては高まってくる

 

Concurとは、経費計上・出張旅費計上システムで、SAPが買収し、SAPとコラボした導入事例が増えてきています。 SAP ERP + Concur を知る人材は、めったにいないため、今後市場でも人材価値としては高まってくるはずです。

 

COからのキャリアパス

CO(管理会計)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、3パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_CO

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール FI
  • COの会計知識をそのまま活かせる
  • SAP ERP導入において、必ずと言っていいほどFIモジュールが導入される
  • 一番王道
2 関連モジュール PP
  • PPは人材が一番少なく、習得も難しいですが、PP/COをできる人材はかなり貴重
  • 製造原価分析は、SAP ERP導入のメインの目的の1つになることが多い
  • ロジ領域までできる会計プレイヤーは数が少なく、人材価値も高い
3 関連モジュール PS
  • 建設・大型機器などで使われるPS(プロジェクト管理)のスキルを伸ばす
  • あなたの会社がPSを扱っていれば、アリ

 

PSからのキャリアパス

PS(プロジェクト管理)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、4パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_PS

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール CO
  • 予算管理・実際原価のスキルが流用できる
2 関連モジュール PP
  • PSで生産部分に関わることが多いのであれば、アリ
3 関連モジュール MM
  • PSで在庫管理・発注部分に関わることが多いのであれば、アリ
4 関連モジュール SD
  • PSで受注(外部予算)部分に関わることが多いのであれば、アリ

 

SD からのキャリアパス

SD(販売管理)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、4パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_SD

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール MM
  • SDの受注・出荷・請求の「プロセス」が売りと買いが逆なだけで、とっつきやすい
  • 受注伝票・購買発注伝票の構造が同じなので、理解しやすい
  • 一番王道
2 関連モジュール PP
  • PPは、MM・FIに比べ、難易度が高い
  • PPプレイヤーは数が少なく、人材価値も高い
3 関連モジュール FI
  • SDモジュールの請求部分は売掛金計上と連動しており、後続でFIの債権管理業務につながっている
  • FIのスキルを身につけているSDコンサルは会計領域から重宝される
4 New IT Concur
  • タブレットでの接客、ユーザエクスペリエンスからの商品提案、マーケティング分析など、SDの受注より1つ前段階のプロセスを実現するシステム
  • SAP ERP + Hybris を知る人材は、めったにいないため、今後市場でも人材価値としては高まってくる

 

MM からのキャリアパス

MM(購買/在庫管理)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、4パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_MM

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール SD
  • MMの発注・入庫・請求書照合の「プロセス」が買いと売りが逆なだけで、とっつきやすい
  • 購買発注伝票・受注伝票の構造が同じなので、理解しやすい
  • 一番王道
2 関連モジュール PP
  • PP機能のMRPで発注依頼・在庫転送オーダーを登録したり、指図に対する入出庫など、MMのスキルを存分に活かせたり、リンクする機能は多いPPは、SD・FIに比べ、難易度が高い
  • PPプレイヤーは数が少なく、人材価値も高い
3 関連モジュール FI
  • MMモジュールの請求書照合部分は買掛金計上と連動しており、後続でFIの債務管理業務につながっている
  • FIのスキルを身につけているMMコンサルは会計領域から重宝される
4 New IT Ariba・Fieldgrlass
  • Aribaは、間接材(非在庫品)購買システム
  • Fieldgrlassは外注業者管理システム
  • SAP ERP + Ariba・Fieldgrlassを知る人材は、めったにいないため、今後市場でも人材価値としては高まってくる

 

PP からのキャリアパス

PP(生産計画/管理)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、4パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_PP

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール MM
  • PPでも入出庫・在庫管理は使用しますし、生産業務ユーザも”発注依頼の登録”をしたりするので、PPをやりつつも、MMに触れる機会は多い
  • 一番とっつきやすい
2 関連モジュール SD
  • 生産は受注を起点に始まり、生産後は出荷につながるので関連が高い
  • SDとの連携は密接なため、SDを押さえておくことで、PP部分の理解も1段階深まる
3 関連モジュール QM
  • 生産品目の検査をする業務から関連が高い
4 関連モジュール CO
  • COは人材が一番少なく、習得も難しいですが、PP/COをできる人材はかなり貴重
  • 製造原価分析は、SAP ERP導入のメインの目的の1つになることが多い
  • 会計領域までできるロジプレイヤーは数が少なく、人材価値も高い

 

QMからのキャリアパス

QM(品質管理)からキャリアをスタートさせるケースは、99.9%ないです。

まずは、同じロジ領域のSD・MM・PPあたりからキャリアをスタートさせることをおすすめします。

 

PMからのキャリアパス

PM(プラント保全)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、3パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_PM

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール MM
  • PMでも入出庫・在庫管理は使用しますし、MMに触れる機会は多い
  • 一番とっつきやすい
2 関連モジュール PP
  • プラント保全で使用する指図の考えが、PPの考えに近しい
  • PPを使用するクライアントが自社内にあるのであれば、アリ
3 関連モジュール QM
  • プラントの定期検査でをするため、関連が高い

 

HRからのキャリアパス

HR(人事管理)を始めに習得した場合、次に広げていくモジュールは、2パターンあります。

SAPモジュール別キャリアパス_HR

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール FI
  • 給与・従業員経費などの会計連携から、スキルを伸ばす
2 New IT SuccessFactors
  • SuccessFactorsはタレントマネジメント(人材育成・配置最適化など)に特化しており、近年ニーズが高まってきている
  • SAP ERP + SuccessFactorsを知る人材は、めったにいないため、今後市場でも人材価値としては高まってくる

 

Basisからのキャリアパス

Basisを始めに習得した場合、次に広げていく領域は、コレ! といったのを決めるのは難しいです。

そのため、アプリ共通領域からスキルを伸ばしていくことをおすすめします。

具体的には4つあります。

SAPモジュール別キャリアパス_Basis

 

# 分類 モジュール 説明
1 関連モジュール 移行
  • 移行は、アプリ全体を把握する必要がある
  • 移行時のアップロード・ダウンロードなど、Basisのスキルを流用できる
2 関連モジュール インターフェース
  • インターフェースは、アプリ全体を把握する必要がある
  • インターフェースで必要なノウハウは、Basisのスキルを流用できる
3 関連モジュール 権限
  • 権限全体取りまとめを実施
  • Basisの権限のノウハウを流用できる
4 関連モジュール マスタ
  • 品目・BPなど、クロスアプリケーションで使用する領域を取りまとめ

 

今後のキャリアの考え方

モジュール別のおすすめキャリアパスについて解説してきました。

キャリアを伸ばしていくためには、複数モジュールのスキルをつけること、New IT領域のスキルを伸ばすこと、ということが分かりました。

そのためにやるべきことは以下のどちらかです

キャリア伸ばすためにする
  1. 自社内で他モジュールも経験できるプロジェクトに参画
  2. 自社に他モジュールの経験ができないのであれば、転職

特に若いうちに、複数モジュールを経験することは、今後のキャリアにとって糧になります。

もし、複数モジュールができない職場環境であれば、転職を視野に入れることも1つです。

スキルの幅を伸ばし、キャリアアップしていきましょう!

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TK
製造業界、素材産業にて、SAP ERPの導入・保守を経験。会社の情報システム部門→外資系コンサル会社→育休→独立(フリーランス)。 SAP導入プロジェクトの仕事をする傍ら、SAPに関する情報をブログで発信。