転職時に一番不安に思うのが、会社の人に「退職」を伝えることです。
- 退職と伝えたら、その瞬間から素っ気ない対応されるのかな
- 無理やり引き止められて、気持ちが揺らぐのかな
- 辞められるわけないだろ! と怒られるのかな
会社にとって、あなたが辞めることは損でしかないので、ネガティブな反応されんだろうなと想像をしてしまいますよね。
でもこのご時世、あなたが働きたい環境を選べる権利はあなたにありますし、他人がとやかく言うことではありません。
とはいえ、今まで築いてきた会社の人との関係を退職1つでぶち壊したくはないですよね。
この記事では、退職を伝えた後・退職後も会社の人と良好な人間関係を継続できるような、スマートに退職を伝える方法を解説します。
Contents
転職活動から退職までの流れ
まずは転職活動から退職までの流れの話をしましょう。 どのタイミングで退職を伝えるかは重要です。
このような流れで進んでいきます。
- 転職エージェント登録
- 転職エージェントと面談+求人紹介
- 求人先にエントリー
- 採用面接
- 内定+条件交渉
- 現会社に退職願
- 現会社の人事部と退職調整・事務処理
- 退職
- 採用先に入社
ここで重要なのは、内定が出た後に退職を伝えることです。
絶対転職をするんだ! という気持ちが先走って、転職活動中に退職するということを伝えてしまったとき、万が一、どこからも内定が出なかった場合、無職になってしまうことになります。
もしくは現職に残るとしても、気まずくなってしまいます。。。
そのため、絶対転職する気持ちでも、内定が出るまでは退職することを伝えないようにしましょう。
退職を伝える相手
SAPプロジェクトをやっていると、直属の上司とプロジェクト責任者(プロジェクトマネージャ・リーダー)が違うことは、どこの会社でもよくあることです。
こんなとき、いつも接しているプロジェクト責任者に伝えたらいいのか、直属の上司に伝えたらいいのか迷いますよね。

いつも接しているプロジェクトの人の方が伝えやすいかもしれませんが、必ず上司から先に伝えるのが筋です。
どこの会社も、部署からプロジェクトの人を割り当てている という部署起点の構造になっていることが多いです。
そのため、先にプロジェクト責任者に伝えたのちに、上司に間接的に伝わってしまうと、上司の人は信頼されていないのか、とあなたの退職にネガティブな感情になります。
必ず先に直属の上司に退職する旨を伝えたのちに、プロジェクトサイドにどう伝えるかを相談する流れを作りましょう。

スマートな退職の伝え方
それでは本題の「スマートな退職の伝え方」です。
退職を伝えるときに、相手から必ず聞かれるのは、「なんで退職するの?」という退職の理由です。
もちろん、あなたも転職活動を始めるときに、その理由があったはずです。
転職・退職は、ポジティブな理由・ネガティブな理由の2つに分けられます。
【ネガティブな理由】
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【ポジティブな理由】
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もしあなたが上司なら、ポジティブな理由・ネガティブな理由、どちらを聞かされたら納得できますか?
もちろんポジティブな理由ですよね!
「もっとスキルを身につけられる会社に行ってみたい! 他の業界にもSAPを導入してみたい!」なんて言われたら、「おぅ!頑張れよ!」って気持ちになりますよね?
本当はネガティブな理由で転職しようとしてるとしましょう。
でも退職を伝えるときは、ネガティブな理由はNGです!
ネガティブな理由を伝えることで、退職を伝えた後・退職後に、今まで築いてきた良い人間関係が、一瞬で壊れかねません。
退職させない!と言われたらどうするの?
もし話の伝わらない上司で「このプロジェクトが終わるまで辞められるわけないだろ!」なんて言われたらどうしましょう。
退職を伝えるのは、採用先から内定がもらった後です。
やっぱり転職辞めます、なんて言ったら採用先にも迷惑がかかってしまいます。
でもご安心ください。
法律によって「会社の承認がなくても、民法の規定により退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは、退職となります」と定められています。(引用:日本法令)
簡単に言うと、「退職しまーす」と言ってから14日経てば、会社が承認していなくても、法律上は退職扱いということです。
この場合、上司が「辞めさせねぇよ」なんて強硬姿勢なので、円満退社とはいかないですが、あなたのキャリアップのためにも、いざというときは、「こんな法律があるんですよ」と伝えるのも1つの手です。
(参考)退職代行サービス
どうしても自分の口から退職を伝えることができない! という方は「退職代行サービス」というものがあります。
SAPプロジェクトをしていると、直属の上司との関係が希薄だったりするので、なかなか人間関係が築けておらず、退職を伝えにくいという人もいます。
そんなときに便利なのが「退職代行サービス」です。
2018年ごろからブームになっていて、最近では利用する人も結構います。
退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは、労働組合が運営おり、法的に退職を代行することができる会社です。
料金も一律29,800円で追加料金もなし。LINEで対応もしてもらえるため、若い方も気軽に利用できて安心です。
即日対応もしていただけるため、内定もらった、退職伝えなくちゃ! と忙しい最中、即対応してもらえるのは嬉しいです。
実際に20代の若い人も利用しているため、もし自分で伝えることが難しいのであれば、退職代行サービスを利用するのもアリです。
退職願いから退職までの流れ
退職願いを伝えてから、退職までの流れの話をします。
次の5つを退職までにします。
- 退職日の調整
- 引継ぎ
- 住民税の支払い手続き
- 貸与品の返却
- 退職書類の受取
それでは1つ1つ解説していきます。
退職日の調整
退職は、退職を伝えてからだいたい2カ月 と言われています。
しかし、SAPプロジェクトは忙しかったり、属人化してしまっているケースもあるので、場合によっては3カ月くらいかかることもあるかと思います。
とはいえ、まずは自分の希望を伝えるべきです。
実際に採用面談のときにも「いつごろ入社できそうですか?」と聞かれます。
そのため、今の業務引継ぎがだいたいどれくらいで終わりそうかの目途を立てたうえで、転職活動をし、採用先に伝えた入社日に合わせて退職できるように社内調整しましょう。
もし今の会社から「希望退職日を延ばしてほしい」と言われ、あなたも了承するのであれば、その場合は即転職エージェントに伝え、採用先に連携してもらうようにしましょう。
2カ月先が3カ月先になるくらいは、採用先も待ってくれるものです。
引継ぎ
退職が決まったとはいえ、引継ぎは丁寧にしておきましょう。
引継ぎが雑だと、円満退社ができなくなるかもしれないですし、引継ぎ先が礼儀知らずの社員であれば退職後も連絡が来ることがあります。
あなただけしか知らない情報などは、しっかりとドキュメントに残したり、メールを転送しておくなど、データとして残して、あなたがいなくても分かるようにしましょう。
住民税の支払い手続き
住民税の支払いを転職先で「特別徴収」とするか、「普通徴収」にするかの手続きをします。
住民税は基本的に給与天引き(特別徴収)になっているかと思います。
この住民税支払いを「特別徴収」を選択すれば、会社間(今の会社と転職先)で人事・給与部などが調整し、転職先でも引き続き、給与天引きにできます。
しかし、特別徴収にするには転職先を会社に伝える必要があるので、転職先を伝えたくない場合は「普通徴収」にすればOKです。
その代わり「普通徴収」は役所から支払通知書が来るので、通知書をもってコンビニなどに行き、支払う必要があるので、手間が発生します。
貸与品の返却
会社から貸与されているモノの返却です。
以下のモノは、退職日までに返却しておきましょう。
- パソコン
- 会社携帯
- 健康保険被保険者証(保険証)
- 社員証
- ICカード・入門証
- 名刺
退職書類の受取
次の職場に提出する必要がある、以下の4つの書類は必ず受け取りましょう。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票(発行に時間がかかるため、退職後郵送されることが多いです)
- 健康保険資格喪失証明書(発行に時間がかかるため、退職後郵送されることが多いです)
サマリ
退職を伝えてから退職日までは、一気に駆け抜けるだけです。
退職後も、同じプロジェクトをしてきた仲間は、財産です。
今後もSAPをしていくのであれば、困った時に相談できる先にもなります。
転職することは、あなたのキャリアにとってプラスになることは間違いありません。
ポジティブに退職理由を伝えれば、上司も必ずあなたの背中を押してくれるはずです。
円満退社できるように振る舞うことで、今後も良好な関係を継続できるので、勇気を出してポジティブに退職を伝えてみましょう!