【SAP】活動タイプの設定方法について徹底解説!

【SAP】活動タイプの設定方法について徹底解説!

活動タイプとは、製造実績を入力するための項目のことです。

この記事では、活動タイプの設定方法について解説していきます。

 

活動タイプとは

活動タイプとは、製造実績を入力するための項目で、製造原価の加工費部分を把握するためのモノです。

そして活動タイプには原価要素を紐づけます。

図にすると、このようなイメージです。

活動タイプ-原価要素の紐づき

 

例えば、活動タイプ(製造実績入力項目)に、「機械時間」と「人時間」を登録します。

すると製造実績入力時に、機械での作業時間はいくらだったか、人での作業時間はいくらだったか、を製造指図に対して入力します。

活動タイプ-作業時間計上イメージ

 

すると活動タイプごとに予め計算された活動単価(時給みたいなもの)と掛けて、製造にかかった加工費が算出されます。

活動タイプ-加工費算出イメージ

このとき、活動タイプに紐づいている原価要素が効いてきて、

  • 機械時間 2.0H:1,600円 は経費
  • 人時間 1.5H:1,500円 は労務費

というように、加工費の内訳が活動タイプをとおして、原価要素単位で計上されます。

 

活動タイプの前提マスタ

原価要素を設定する前に「管理領域」と「原価要素」を設定しておく必要があります。

 

【管理領域】

管理領域は、T-code:OX06 またはSPROから設定していきます。

管理領域:会社コード の紐づけをしていくため、FI領域と確認し、設定していきます。

(通常は1つしか設定しません)

 

【原価要素】

原価要素は、T-code:FS00から設定していきます。

上の解説図のように、活動タイプに紐づけて、製造実績をどの原価要素として計上させるかを設定させるためです。

原価要素の設定方法については、こちらの記事で解説しています。

【SAP】原価要素の設定方法について徹底解説!

 

活動タイプ登録(T-code:KL01)

それでは活動タイプ登録について、項目レベルで解説していきます。

(登録はT-code:KL01、変更はT-code:KL02、照会はT-code:KL03)

 

トップ画面

トップ画面では、キー項目である以下項目を指定して、登録画面に入ってきます。

項目名 意味
管理領域 管理領域コード
活動タイプ 活動タイプコード
有効開始日 原価センタの使用開始日
有効終了日 原価センタの使用終了日

 

設定画面

設定画面では、以下の項目に値を入れて設定していきます。

項目名 意味
名称 活動タイプ名称を入力
テキスト 活動タイプに関するメモ情報項目
活動単位 製造実績計上の単位を指定(H(時間)やMIN(分)など)
原価センタカテゴリ 原価センタをまとめるカテゴリを指定
活動タイプカテゴリ 活動タイプに実績計上させるか、活動単価配分するか指定
配分原価要素 製造実績を計上する原価要素を指定

 

活動タイプグループ登録(T-code:KLH1)

活動タイプをグルーピングする、活動タイプグループの登録は、T-code:KLH1 から登録します。

(変更はT-code:KLH2、照会はT-code:KLH3)

 

トップ画面

ここで「管理領域」と「活動タイプグループコード」を指定します。

 

設定画面

活動タイプグループの配下に、階層を作るように活動タイプを紐づけていきます。(活動タイプグループを多段階で階層化もできます。)

【設定イメージ】

活動タイプグループ設定イメージ

 

(参考)COマスタ解説記事

CO(原価モジュール)で使用されるマスタをこちらの記事で解説しています。

各マスタの意味や原価計算での使い方について解説しています。

活動タイプも、他のCOマスタの設定があって効いてくるので、こちらも参考に読んでみてください。

【SAP】原価計算のマスタ設定について徹底解説!

 

今日学んだこと!

  • 活動タイプは製造実績を計上するための項目
  • 活動タイプに原価要素が紐づけられ、製造実績がどの原価要素で加工費計上されるかを指定
  • 活動タイプは、T-code:KL01で設定
  • 活動タイプグループは、T-code:KLH1で設定

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TK
製造業界、素材産業にて、SAP ERPの導入・保守を経験。会社の情報システム部門→外資系コンサル会社→育休→独立(フリーランス)。 SAP導入プロジェクトの仕事をする傍ら、SAPに関する情報をブログで発信。