供給元一覧とは、MMモジュールのマスタで品目の発注で使用する仕入先を一覧化したマスタのことです。
この記事では、供給元一覧の設定方法について解説していきます。
Contents
供給元一覧とは
供給元一覧とは、プラント 品目単位で 品目の発注先である仕入先を一覧化したマスタのことです。
供給元一覧では、以下の内容が設定できます。
- 仕入先ごとに有効期限
- 固定仕入先(仕入先の優先度)
- MRPに含めるかどうか
供給元一覧の設定方法は、以下4パターンあります。
設定方法 | T-code | メモ |
自動設定 | ME05 | 購買基本契約・購買情報マスタを読み取り、自動で設定 |
購買情報マスタ登録・変更時に設定 | ME11・ME12 | 購買情報マスタ画面の「補足」→「供給元一覧」から設定 |
購買基本契約登録・変更時に設定 | ME31K・ME32K | 購買基本契約画面の「補足」→「供給元一覧」から設定 |
マニュアル設定 | ME01 |
それぞれの設定方法について、解説していきます。
(前提)供給元一覧 要否設定
プラントレベル要否設定(T-code:SPRO)
プラントレベルで供給元一覧が必要か不要か、コンフィグで設定できます。
プラントレベルで供給元一覧が必要とした場合、購買依頼・購買発注伝票登録前に供給元一覧を設定しておく必要があります。
設定箇所は、T-code:SPROのこちらのパスです。
(IMG->在庫/購買管理->購買管理->供給元一覧->定義: プラントレベルの供給元一覧要求)
供給元一覧の設定を必須 とする場合は、プラント単位でチェックを入れます。
品目レベル要否設定(T-code:MM01・MM02)
プラントレベルでは必須ではないが、品目レベルで供給元一覧の設定を必須としたい場合、品目マスタで制御ができます。
T-code:MM01 or MM02 で品目マスタの購買管理タブから、「供給元一覧」の項目にチェックを入れます。
供給元一覧生成(T-code:ME05)
T-code:ME05 では、供給元一覧を自動生成することができます。
選択画面で品目・プラントを指定し実行すると、購買情報マスタ・購買基本契約をシステムが参照し、自動で供給元一覧を登録してくれます。
既存データの処理に関するオプションとして、以下があります。
- 変更なし
- 削除
- 無効化
テスト実行もできるので、実施前にテスト実行チェックを入れて実行してみてもOKです。
購買情報マスタ登録・変更(T-code:ME11・ME12)
購買情報マスタ登録・変更画面から、供給元一覧の登録もできます。
購買情報マスタ画面の「補足」→「供給元一覧」をクリックすると、登録できます。
ただし、この方法だと購買情報マスタを1つ1つ処理していく必要があるため、購買情報マスタ変更処理時に使うことが多いです。
通常は、四半期や半期にまとめてT-code:ME05(自動設定)を使います。
購買基本契約登録・変更(T-code:ME31K・ME32K)
購買基本契約登録・変更画面から、供給元一覧の登録もできます。
購買基本契約画面の「補足」→「供給元一覧」をクリックすると、登録できます。
ただし、この方法だと購買基本契約を1つ1つ処理していく必要があるため、購買基本契約変更処理時に使うことが多いです。
こちらも通常は、四半期や半期にまとめてT-code:ME05(自動設定)を使います。
供給元一覧マニュアル設定(T-code:ME01)
T-code:ME01 では、供給元一覧を プラント x 品目単位でマニュアル設定していきます。
設定項目は、以下です。
項目名 | 意味 |
有効開始日・終了日 | 供給元一覧で使用する仕入先の有効期間 |
仕入先 | 仕入先コード |
購買組織 | 購買組織コード(購買組織についてはこちらの記事で解説:リンク) |
発注単位 | 発注数量単位(品目マスタで指定した単位を設定) |
固定仕入先 | 仕入先が複数ある場合、固定仕入先にチェックを入れた仕入先が最優先になります |
ブロック | ブロックにチェックが入った仕入先は、購買依頼・購買発注伝票に提案されなくなります |
(参考)MMマスタ解説記事
MMモジュールで使用されるマスタをこちらの記事で解説しています。
各マスタの意味や、マスタ同士の紐づきについて解説しています。
供給元一覧も、他のマスタ設定があって効いてくるので、こちらも参考に読んでみてください。
サマリ
ここまで供給元一覧の設定について解説してきました。
プラント x 品目単位で、発注する品目の仕入先一覧を 供給元一覧で保持させます。
供給元一覧を使いこなすことで、購買依頼・購買発注伝票登録時の仕入先指定が楽になります。
この記事を通して、供給元一覧の設定について少しでも理解が進めば幸いです。